あざ

あざの治療が可能です。

あざについてはレーザー(光)治療が可能な場合がほとんどです。

赤ちゃんあざについては早期の治療開始をお勧めしていますので、早めにご相談ください。あかちゃんにあざがある場合、自然に消えるのか、濃くなるのか、成長に支障があるのかを心配され、治療するべきか、様子を見るのか迷われる場合があるともいます。
あざには様々な種類があり、多くの場合早期の治療を推奨しています。まず経験豊富な専門医の受診をお勧めします。
一般的に赤ちゃんの治療はなるべく早く(生後すぐから)の治療が効果的で、全身麻酔も必要としません。ほとんどの場合、保険適応(乳幼児医療)で治療ができます。
※小児あざ外来は中森副院長が担当いたします。

 あかあざ 
苺状血管腫 いちごじょうけっかんしゅ

新生児にみられる血管腫です。
生後すぐから10日目頃にぽつぽつや薄い紅斑があらわれ、その後急速に成長し、生後1ヶ月~2ヶ月頃より隆起し、多くの場合1歳を過ぎると5~7歳までに徐々に消えていきますが、多くの場合あとが残ります。
自然に色が抜けしぼんでいくため「何もしないで様子を見る」と考える医師もいますが自然消退ではしわやでこぼこが目立ちやすく、出現場所や大きさによっては生活に支障をきたす場合や、出血しやすく、潰瘍を形成すると痛くて治りにくかったり、目立つ変形をきたす場合もありますので特に早期の治療を推奨しています。

対処法

血管腫が増大してくる時期には2~3週間毎にパルスダイ(色素)レーザーを照射します。2016年に発売された内服薬「ヘマジオルシロップ」の併用で血管腫の急速な縮小が期待できますが、副作用の心配がある為小児科に1週間入院しての慎重な対応が必要です。

苺状血管腫(治療内容・費用・リスク等について)

通常必要とされる治療

  • パルス幅可変ダイレーザー照射を行います。通常麻酔は必要ありません。
  • 照射後基本的にレーザー後の軟膏処置はいりません。医師の判断で水疱ができる心配がある場合や、露出部の帰宅途中での紫外線を避けるため、治療部位が首などで擦れてしまう場合などに、軟膏を塗りガーゼをつける処置をします。処置が必要なのはレーザーをあてた当日のみか、または継続した処置が必要なのか、指示があります。
  • 軽度の圧迫は病変部の隆起の消退を促進する傾向が認められるため。四肢ではサポーター、額や頭部ではヘアバンドなどで工夫して圧迫していただきます。

治療費用について

健康保険適応となります

治療等の主なリスクと副作用

  • 照射後の紫斑が現れることがありますが、数日中で消失することがほとんどです。
  • 特に日焼けや色素沈着がある場合などに水泡やびらんを生じることがあるので、念のため、軟膏とガーゼをお手元に持って置いて頂きます。水泡やびらんが生じた場合、感染などのトラブルがなければ約1週間で治癒します。
  • 患者様が赤ちゃんや小さなお子様の場合、照射部を掻かないようにご注意ください。
  • 麻酔テープもしくはクリームを使用した場合副作用としてまれに不快感、腫れ、発赤、湿疹などが現れる事があります。麻酔中は基本的に院内で状態を観察しながらお待ち下さい。(当院ではいまのところ発赤以外の症状がでた方はいらっしゃいません。)
苺状血管腫 症例写真

施術前

施術前

 

 あかあざ 
単純性血管腫 たんじゅんせいけっかんしゅ(ポートワイン血管腫)

真皮の毛細血管の局所異常で皮膚の隆起を伴わない紅斑を呈します。生下時より見られ自然消退しません。年月と共に局所の肥大や部分的な隆起などの変形を生じてきます。
成長とともに皮膚が厚くなるにつれ、治療効果が少なくなります。成長と共にアザの面積も大きくなりますので出来るだけ早期の治療開始が望まれます。完全にとれる人は少ないですが変形を防ぐために出来るだけ早期に治療を始めます。

対処方法

パルスダイレーザー照射

単純性血管腫(治療内容・費用・リスク等について)

通常必要とされる治療

  • パルス幅可変ダイレーザー照射を行います。通常麻酔は必要ありません。
  • 照射後基本的にレーザー後の軟膏処置はいりません。医師の判断で水疱ができる心配がある場合や、露出部で帰宅途中紫外線を避けるため、治療部位が首などで擦れてしまう場合などに、軟膏を塗りガーゼをつける処置をします。処置が必要なのはレーザーをあてた当日のみか、または継続した処置が必要なのか、指示があります。
  • 四肢のアザの場合や範囲が広い場合はレーザーで治療した毛細血管の吸収をよくするため治療後サポーターをはかせ圧迫します。大きいお子様や成人の方で、痛みが強い場合や、整容的に隠して帰りたい場合には、軟膏・ガーゼ処置をします。
  • 広い範囲を治療する場合や、痛みの我慢できない方には麻酔を使用します。当院では麻酔シールもしくは麻酔クリームにて局所麻酔を行い、麻酔が効いてくる約1時間後に治療します。
  • 日焼けをされていると次回の治療ができませんので日焼け止めクリームや、帽子を着用し日焼け防止に努めてください。確実な方法としてはカットバンやガーゼ、衣服で紫外線カットしてください。

治療費用について

健康保険適応となります

※初回カウンセリングは自由診療扱いとなり費用として8,800円かかります。
※小児あざ外来(水曜日午前中)については初診から健康保険で診察・治療が可能です。

治療等の主なリスクと副作用

  • 照射後に紫斑が現れ、1週間~10日程は目立つことが多いですが、通常3週間程度で消失することがほとんどです。
  • 特に日焼けや色素沈着がある場合などに水泡やびらんを生じることがあるので、念のため、軟膏とガーゼをお手元に持って置いて頂きます。水泡やびらんが生じた場合、感染などのトラブルがなければ約1週間で治癒します。
  • 診療後は皮膚が過敏になり、また、血管腫がある部分の皮フ温が高い為、皮膚が乾燥しやすいので保湿に努めてください。
  • 麻酔テープもしくはクリームを使用した場合副作用としてまれに不快感、腫れ、発赤、湿疹などが現れる事があります。麻酔中は基本的に院内で状態を観察しながらお待ち下さい。(当院ではいまのところ発赤以外の症状がでた方はいらっしゃいません。)
単純性血管腫 症例写真
施術前

施術前

 

 あかあざ 
毛細血管拡張症 もうさいけっかんかくちょうしょう(赤ら顔)

毛細血管が何らかの理由で拡張し皮膚に透けて見える状態でミミズの様な血管の拡張が見られる場合があります。体質や環境、基礎疾患によって現れることが多いです。肝障害などの重篤な病気が隠れていないか精査した上でパルスダイレーザーで治療します。唇などにできた紫色の黒子(静脈湖じょうみゃくこ)もレーザー治療の対象となります。

対処方法

パルスダイレーザー照射

費用の目安
毛細血管拡張症 健康保険適応

 あかあざ 
サーモンパッチ・ウンナ母斑

額の中心にあるものをサーモンパッチ、うなじにあるものをウンナ母斑と言います。自然に消退するものが多いのですが残ることもあります。大人になってからではパルスダイレーザー照射による治療効果が少なくなるため治療を希望される場合は出来るだけ早期に治療を開始します。赤ちゃんの時であれば数回までの照射で完治します。

対処方法

パルスダイレーザー照射

費用の目安
サーモンパッチ・ウンナ母斑 健康保険適応

 あおあざ 
異所性蒙古斑 いしょせいもうこはん

ほとんどの日本人に生後すぐから見られるお尻の青いあざを蒙古斑と言います。5~6歳までに自然に消退し問題はありませんが、まれに通常部位以外の所にできたものを「異所性蒙古斑」と言います。自然に目立たなくなる場合もありますが、残る事もありますのでまず専門医を受診する事をお勧めします。

対処方法

状態により3種あるQスイッチレーザーを使い分けます。赤ちゃんの場合、3ヶ月毎に5回までの治療で完治する事が多いです。成長するにつれ治療回数が増え、色素沈着も起きやすくなるため3ヶ月よりも長いインターバルでの照射やしみの治療の併用が必要になります。

異所性蒙古斑(治療内容・費用・リスク等について)

通常必要とされる治療

  • Qスイッチレーザーの照射を行います。赤ちゃんの場合、3ヶ月毎に5回までの治療で完治する事が多いです。成長するにつれ治療回数が増え、色素沈着も起きやすくなるため3ヶ月よりも長いインターバルでの照射やしみの治療の併用が必要になります。
  • 膏を塗布してガーゼで覆った状態で帰宅していただきます。当日はそのまま患部をぬらさないようにして下さい。できるだけガーゼの上から冷やすよう心がけると炎症(赤味や腫れ・痛み)が早く軽減します。
  • 翌日から7日目頃までは洗髪や洗顔、シャワーはガーゼをつけたまま行ってください。その後、ガーゼをはがし、ぬるま湯でそっと流してください。その後、清潔なティッシュ等で軽く水滴を吸い取らせた後、患部の大きさに切ったガーゼに軟膏を滅菌綿棒でつけ、覆ってください。
  • 赤ちゃんの場合はごく弱い出力でのレーザー照射で充分な効果が得られるため軟膏・ガーゼ処置は照射当日だけで済むことが殆どです。赤ちゃんの場合、治療当日のみ入浴を避け、水泡形成などがなければ翌日より入浴が可能です。

治療費用について

健康保険適応となります

※初回カウンセリングは自由診療扱いとなり費用として8,800円かかります。
※小児あざ外来(水曜日午前中)については初診から健康保険で診察・治療が可能です。

治療等の主なリスクと副作用

  • 水ぶくれが出来る場合があります。水ぶくれができている期間は当院で指示した軟膏処置をして頂きます。
    レーザー照射後1ヶ月は、紫外線や機械的摩擦の影響を受けやすくなっています。術後の色素沈着予防のためにも、患部を覆ったり、日焼け止めクリームを塗ったりして保護して下さい。
  • 患部に炎症色素沈着が起きる事があります。炎症後色素沈着が残る場合は次のレーザー照射が出来ませんので早期回復に努めていただくよう指導させて頂きます。具体的な方法として摩擦や紫外線を避け、必要に応じて外用薬やエレクトロポレーションで美白成分を導入、大人の方には高濃度ビタミンC点滴ホルミシスキシルームをお勧めする場合があります。
異所性蒙古斑 症例写真

施術前

 

太田母斑 おおたぼはん

顔面に現れることの多い青あざです。生後しばらくして現れる場合が多くあります。顔面以外にも眼球の白眼に現れる事もあります。基本的に自然消退する事はなくレーザー治療を行うことにより完全に消退させる事が期待できます。半数が思春期に濃くなったり、広がったり、あるいは初めて出現します。

対処方法

状態により3種あるQスイッチレーザーを使い分けます。赤ちゃんの場合、3ヶ月毎に5回までの治療で完治する事が多いです。成長するにつれ治療回数が増え、色素沈着も起きやすくなるため3ヶ月よりも長いインターバルでの照射やしみの治療の併用が必要になります。

費用の目安
太田母斑 健康保険適応
※同一部位治療回数制限あり

 あおあざ 
遅発性両側性太田母斑様色素斑
ちはつせいりょうそくせいおおたぼはんようしきそはん

成人期以降に頬の両側に発症した太田母斑を「遅発性両側性太田母斑様色素斑」と呼びます。しみと区別がつきにくい場合があり、一般的なシミの治療では改善が難しいので経験の多い専門医の診断が必要な場合があります。

対処方法

状態により3種あるQスイッチレーザーを使い分けます。色素沈着が起きることがりますので長いインターバルでの照射やしみの治療の併用が必要になることがあります。

費用の目安
遅発性両側性太田母斑様色素斑 健康保険適応
※同一部位治療回数制限あり
※希望により自費治療選択の場合あり

 茶あざ 
扁平母斑 へんぺいぼはん

茶色いあざが皮膚に出現する病気で皮膚から盛り上がる事がないため扁平母斑と呼ばれています。ミルクコーヒーに似た色を呈するためカフェオレ斑と呼ばれることもあります。あざの中に小さな黒い点が見られることもあります。生まれつきに存在しますが、思春期以降に発現する場合を「遅発性扁平母斑」と言い、発毛性の場合「ベッカー母斑」と呼びしばしば有毛性となります。
通常どちらも悪性化する事はありません。
扁平母斑はレーザー治療を行っても再発する事が多く、照射を繰り返すことで再発しにくくなる場合がありますが、レーザー治療が無効な場合は外用療法が有効なこともあります。

対処方法

Qスイッチルビーレーザー IPL その他いくつかのレーザーでテスト照射を行い、長く再発がないか、あっても面積が狭くなり色が薄くなるなどの効果が見られる場合は全体の照射へ進みます。レーザーが無効と判断した場合は外用療法を試します。外用療法を続け、あざが全く分からない状態を維持している人も多くありますが、この場合は外用薬を止めるとアザの毛は元に戻ります。

費用の目安
扁平母斑 健康保険適応
※同一部位治療回数制限あり
※希望により自費治療選択の場合あり